SEIKOSEIKO

2021.11.27

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【日常生活にピラティスを】 歩くことを深堀りしてみる2

先日家族で、姫路の書写山に紅葉を観に行ってきました。

先月行ったときにはロープウェイとマイクロバスを使って行きました。

主人が義足なので前回は「私は歩こうかな」と言ったのですが

主人を待たせることになるので仕方なくバスに同行。

今回は息子が「いや、僕は歩くよ。」と。

「じゃあ、私も!」というと意外にも娘も歩くと言い出し

主人一人がマイクロバスに乗ることになりました。

歩いてあがっている人は結構多くて マイクロバスは人もまばら。

歩くと道の両端に観音様の像がたくさんありました。

道は結構な勾配のところもありましたが、

中には赤ちゃんを抱いたお母さんやパンプスのお嬢さんもいて

みんなたくましい!!

11月中はよい景色が楽しめそう。

ロープウェイは臨時便が出ていてひっきりなしに往復している状態でしたが

山の上は案外 密になることもなく安心して各お寺を参拝でき

しかも期間限定の特別拝観もありました。

詳しくはこちらで確認してみてください。

 

 

さて、前回の歩くことについての続きなんですが

歩くことは 身近でお金もかからない健康法のひとつ

ただ、時間はかかりますね。

そして 歩ける人なら誰もが簡単にチャレンジできる運動です。

でも、そのウォーキングフォームで運動の効果はどうなんでしょう?

いきなり1万歩 2万歩と歩いて逆に身体を痛めてしまった人の話

聞いたことありませんか?

または自分がそんな経験をしたって人はいませんか?

「やっぱり私には運動のセンスがない」と益々運動に苦手意識を持ってしまった人。

運動センスとか運動神経とかの問題だと凹まないでほしいです。

簡単そうな「歩く」という行為にも

それに必要な筋力だったり、フォームだったり 体力が必要です。

トボトボ歩いて1万歩と さっさと歩いた1万歩は

疲れ方も カロリー消費も 筋肉への刺激も 全てが別ものだと思いますし

身体のためになっているのか

身体を痛める原因になっているのか

くらい違いがあるのだとしたら

理想的な歩き方、自分に合った歩き方を理解してからトライしてほしいです。

 

① どんなフォームで歩くのか

② どのくらいの距離を歩くのか

③ どのくらいのスピードで歩くのか

この3つで体力筋力をしっかりつけながらウォーキングを楽しみましょう。

 

① どんなフォームで歩くのか

ピラティスは動きのエクササイズと言われます。

私は普段 筋トレもしますが、ピラティスの考え方を取り入れたトレーニングを

しています。

そんなメゾットがあるのか?というと完全オリジナルです。

ピラティスの身体の使い方は日常生活のすべての動きと繋がっています。

私がパーソナルトレーナーをしていたこともあり、その知識と組み合わせて

「体を動かす」「効率よく力を発揮する」「パワーをコントロールする」

これらを日常動作に落とし込むという考えに行き着きました。

ピラティスの養成で 先生がレッスンの最後に参加者にかける言葉の締めが

このブログのタイトルにもなっている

「日常生活にピラティスを」でした。

養成に通っていた時はその深い意味は理解できずにいましたが

今になると「なるほど。」と思える大切なワードとなっています。

なので歩くことも同じようにピラティスを日常動作に落とし込むわけです。

 

 

歩くことは脚だけでできるわけではありません。

「全身の調和」これが整っている状態がどんな動作にも求められます。

例えば骨盤から上が脚の動きについていけずにいる人

 

気持ちが先走って上半身が先に前に行っちゃう人

これらは体幹の筋肉と下半身の調和に問題があるかもしれません。

歩くスピードに対して上半身が骨盤の上にしっかり乗った状態を維持するのは

体幹の筋力です。

本来、人の姿勢は骨盤の上に頭が乗っていて長い背骨はS字のカーブを描きながら

歩く衝撃のクッションとなります。

歩くことによる移動の際にも骨盤の真上に頭がくるようになるのが理想の配置。

「姿勢のいい人」と言われる人のことだと思ってください。

効率の良い身体というのは身体のパーツの配列が理想の位置にあります。

そもそも歩かない状態で骨盤の上に理想的な位置に頭部が乗っていない場合

それだけで歩くことは効率が悪くなってしまいます。

スマホっ首や猫背、反り腰や腰が伸びない人

これらの人が「健康のためにウォーキングをする」ことよりも

先にしなければいけないことがあるのは

理想のフォームを獲得することかもしれません。

 

そして 上半身の重さを引き上げる筋力を発揮させているのも体幹の筋力です。

体幹の筋力不足で体が重たい人が多いのも事実。

体重の問題ではありません。

体重が多くても 身体が引きあがっている人は自分を重いとは感じません。

身体を引き上げて、お腹を引き上げてという表現も

昔はどういう感覚かわからなかったのですが

ピラティスを続けているうちに身体がその感覚が理解できた気がします。

なので、私のように「お腹を引き上げて」って何?と思う人は絶対いると思います。

私は、ピラティスをして筋力がついてきてから

重力に反して身体を持ち上げているような感じになりました。

それで「引き上げる」というのはこういうことか!と感じたのです。

すると、身体は力強く でも軽やかな感じになりました。

疲れていると身体がずっしりと重く感じることはありませんか?

筋力がないということは、自分の身体でさえ重く、負担になるのです。

それでもその人には「身体が重い」自覚がないことも多いです。

筋肉がついてきてはじめて感じる「自分の身体の頼りがい」みたいなもの。

それがあれば歩くのも楽しいと思いませんか?

私が3年前に脛骨を骨折して3か月片脚を浮かせた状態で生活をして

やっと両脚での歩行の許可が下りた時のことは忘れることができません。

立っているだけでも脚がカタカタ震え 歩いていても脚が上がらないのか

フラットなところで何度もつまづき、靴が重くて とにかくフラフラするのです。

よくご年配の方が「フラフラします」と病院や健康診断で言っているのを

「何がフラフラするのかな?」ととても興味があったのですが

それを身をもって体験できた気がして

嬉しいような悲しいような気持になりました。

一気に75歳の身体を手に入れた!と感じました。

元気な75歳の方はフラフラはしないと思いますけど、

あくまでそんな感じの身体という意味です。

それまでの私は筋肉は人並み以上にあったので

筋力のない人の身体の感覚は ちゃんとは理解できていませんでした。

自分から筋肉が奪われて、筋肉がないことがどんなに大変なことで

筋肉がどんなに大切なものか とても理解できた経験です。

筋肉は年を重ねていてもつけることができます。

若い人ほど ドンドンマッチョになるってことはなくても

トレーニングの成果はちゃんとあります。

そして筋肉が衰えるスピードは びっくりするほど早いです。

年を重ねるほど そのスピードは加速します。

「年寄りは3日寝込むと歩けなくなる」などと言われます。

筋肉貯金は少しでも若いうちから始めた方がいいです。

いつまでも理想のフォームで はつらつと歩ける身体でいたいですね。