SEIKOSEIKO

2023.04.19

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あなたは腹筋ありますか?

「私、腹筋ないんです」と言われることがあるのですが

 

 

「腹筋がない」ということはなくて

その方の身体に腹筋はちゃんとあるでしょう(笑)

正確には「私、腹筋がとても弱いんです。」ですね。

私がそんなお客様に言うことは、

「腹筋はあるよ。でもコンセントが抜けてる感じかな。」って。

腹筋ないだけじゃないです。

「片脚バランスが苦手」

「腕の筋力ないです」

「お尻意識できません。」

「内もも?タルタルでーす」

何ならすごく自慢げに言われちゃいます。

まぁ、できていないのにできてると思うより断然いいです。

 

 

そうですか!じゃあ、筋肉付けましょってことですね。

 

 

身体の 全てのコンセントが入って、全てのパーツが機能的に

動いているなんてなかなかないことで

日常生活で使う筋肉は身体全体の40%にも満たないと聞いたことがあります。

この40%の裏付けの資料を少し探してみましたが、

見つけることができなかったことと

もう20年も昔に聞いたことなので 数字の部分は、あまり信用しないでください。

 

でもでも、とにかく人間という生き物は 脳が発達したことで様々な便利な道具を開発しては

自分が動かなくてすむ方法を開発し 身体を衰えさせている生物なのです。

掃除はほうきではいて、這いつくばって雑巾で拭くから

ロボット掃除機がごみを吸って、クイックルワイパーが拭き掃除をする。

この運動量の差、20年前はロボット掃除機もなかったし

40%では済まないかもしれませんね。

では人間の筋肉は使わないところだらけなのか?というと

この便利になった現代でも 使い過ぎで酷使されえている筋肉があります。

同じ姿勢を長く続けることによって局所負担という状態になるんですね。

例えば、パソコン操作を1日中することによる肩こり

座りっぱなしによる腰痛など

 

使い過ぎている筋肉と、あまり使わないことでコンセントが抜けている状態の筋肉

これらがまんべんなく使われることでバランスが良くなると思いませんか。

 

腹筋の筋力が弱い人は、腰が硬い、腿の前が張っている、

お尻と腿の裏の筋力が弱い傾向にあります。

これもトレーナーの勉強で習った時には「なんで?例外はないの?」って思いましたが

理屈がわかると ただ納得するばかり。ここでは話がそれるので省略します。

こうして身体の一部分の特徴を知るだけで全身の筋バランスも言い当てることができてしまったりします。

 

腹筋を鍛えたくても、腿の前や腰の硬さが邪魔をして

腹筋を鍛えているつもりが

腿の前が疲労するトレーニング

腰で支えるエクササイズになっているのに

その自覚がないわけです。

こんな状態をトリックモーション(代償動作)と言います。

動作は腹筋を鍛えるための動作でありながら、

実は腰をさらに硬くして

腿の前をさらに酷使しているのだとしたら

あなたは腹筋運動をすればするほど腹筋が使えない身体になるわけです。

 

私がコンセントが抜けていると表現するのは、

脳からの指令を受けて身体は動くのですが 脳が「お腹の筋肉使って」

と指令を出しているにも関わらず腰を使っちゃう人がたくさんいるという事実。

意識をしようと思うのに思うように使えない 可笑しさ。

これは全て自分も経験したことなので「可笑しさ」と表現しました。

 

私はパーソナルトレーナーの勉強とピラティスの勉強をほぼ同時期に始めたのですが

トレーナーの勉強では筋-神経のつながり

ピラティスではエクササイズ指導は「どのように動くのか」を伝える

ことが生徒を成功に導く鍵と習いました。

トレーニングでは、動きは脳から神経を通って筋肉に伝わり

その正確さがパフォーマンスにつながる。

ピラティスではエクササイズは、本来のターゲットの筋肉が使われている動きが理想の動きで

そこへ導く指導をすることがインストラクターの役目である。

と理解しています。

ピラティスでは自分が長いこと ピラティスという名前のただの筋トレをしてきていたので

ピラティスと筋トレの違いのところについては こだわりがあるかもしれません。

もちろん筋トレも大好きだけど、ピラティスが理解できて筋トレをすると

筋トレの楽しさは倍増したんですね。

何を楽しいと感じたのかというと「身体が喜ぶ」感覚です。

 

腹筋は鍛えることで強くなるはず

 

でも、腹筋運動があまり好きではない人はおそらく

「腹筋しても全然成果が出ない」とか「めちゃくちゃ辛いんですけど!」って思ってません?

それ、おそらく腹筋じゃないところが使われてますよ。

ちゃんと腹筋が鍛えられてたら

腰は緩みます

お尻は意識できます

やる前より身体が整って楽になるはずなんです。

それが「身体が喜ぶ」感覚です。

 

私はトレーニングもピラティスも

やる前より帰りの方が身体が楽になることを目安にしています。

やっているときは、大変だったり 頑張らなくてはいけませんよ。

でも帰りに「なんだか脚が軽いな」「歩くスピードが速くなったな」

そんな感じになって帰るのが理想の運動。

 

ピラティスがちょっと大人の世代の方に支持されるのも

そんな感覚が気持ちよく

昔の重力なんか感じなかった頃の自分になれるからではないでしょうか。

機能がよくなるということは 身体が若返るということですものね。

そう思うと、忙しくてもちょっと時間を作って身体のメンテナンスをすることで

もっとバリバリ仕事ができたり、趣味の時間を楽しめたり 生活が豊かになります。

最近は若い方も来てくださるようになりましたが、若い方も結構疲れているし

体力なかったり 真面目過ぎてメンタルがいっぱいいっぱいだったりします。

全ての方に身体を動かすことで気持ちが晴れて また明日から頑張ろう!って

思ってもらえるピラティスでありたいと思っています。