SEIKOSEIKO

2023.03.16

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季節の変わり目の身体

ピラティス担当SEIKOです。

1階ピラティススタジオでは、主にマンツーマンでのピラティスのセッションをしています。

レッスンを始めるときの手順として1番に今日の体調を聞き取りします。

前回来られてから今日まで、お仕事がとても忙しかったとか
昨日遠くまで出かけていて疲れているとか

本当に自由に自分のことをお話ししてくださいます。

 

それを手掛かりにしながら、動く前の身体の様子 動きの中の身体の様子をみて
その方の身体の状態を判断しつつ プログラムを構成していくのですが

3月というと増えてくるのが

 

めまい
だるさ
頭痛

又は

腰痛

膝いた

肩こり

 

といった病気というほどではないような身体の不調や痛みの訴えです。

東洋医学的には「未病」と呼ばれたりしています。

自分の免疫力が落ちているのか?
身体に異変が起きる前兆なのか?

20代の方から80代の方まで年代問わずです。

 

やっと暖かくなって気持ちは活動したいと思っているのに思うようにならないって

辛いですよね。

今回は季節の変わり目の体調不良とホルモンのバランスを整えるお話です。

 

人間の身体の仕組み 恒常性

人間の身体は恒常性(ホメオスタシス)と言って、気温に変化があっても常に36,0度を保つことができる能力を持っています。
カエルや蛇は寒くなると 自分の体温も低くして必要最低限の代謝機能で生き延びる「冬眠」をして
厳しい寒さを乗り切ります。

人間は 外気が5℃でも 40度でも体温はいつもだいたい36℃をキープさせてるんですね。

この能力がなければ、蛇のように何も食べず眠って生きていことはできません。

体温キープは自分が何かをして頑張ってるつもりがなくても「自律神経」が調節してくれているのです。

この能力は人によっては なかなかの重労働で、この調節機能がうまくいかず低体温症や熱中症で

中には命を落としてしまうこともありますので

人間として生きていくのにとても重要な機能なのです。

しかもこの冬はいつも以上に寒い日が多く、全ての生き物が自分の能力を

フル回転させて生きたのではないかと思うのです。

余談ですが、うちの観葉植物たちも冬に生き残れるかどうか

いつも管理に苦労します。

※冬の寒さを乗り越えたうちの植物たちです

 

 

恒常性は

体の働きを調整する「自律神経」
ホルモン分泌をつかさどる「内分泌」
外部から進入する異物から守る「免疫」
の3つの働きのバランスで健康が保たれています。

ちょっと難しいからこの辺は今回ふわっとでいいと思います。

 

 

冬の寒い間中 一生懸命体温を維持して頑張って3月になり春の訪れと共に
頑張った身体はとても疲れていて先の恒常性のバランスが乱れやすくなる。
これを「ホルモンの乱れ」とか「木の芽時」などと言って季節の変わり目の不調のことを表します。

また体温だけではなく、この時期血圧に異常が出る方もいらっしゃいます。

春は体と心をお休みさせるのが理想

これは中国医の先生のワークショップで学んだこと。

その話を聞いた時、「日本は春から物事がはじまるので、身体も心も全然お休みできてない人種じゃない?」

もしかして、そのひずみが5月病?そんなことを考えたワークショップでした。

 

 

季節に反応しない身体つくりは難しいことのように思います。

けれど寒い時に運動をして筋温を上げ、血流をよくすることは随意的に可能です。

熱の暑さには水分を補給したり、なるべく動かないことで体力の消耗を抑えることができます。

これは健康維持というより生き延びるすべ という考えですね。

 

 

ホルモンは自在にコントロールはできないけれど、自分で乱すことができてしまうんですね。

睡眠、栄養、休養、これらのバランスを無視しまくれば

じわじわと身体は壊れていきます。

 

 

 

ホルモンの乱れの病気

その代表的なものに「うつ病」があります。

うちの家族にもいるのですが、症状がひどい時は1年間ほぼ寝たきり状態で

暑い寒いの感覚もおかしくて、確かいつも暑いと言っていたように思います。

心臓は些細なことでもドキドキして、寝ているのにいつも疲れていて悪夢ばかり見る。

食事は何日も何も食べなかったり、用意した食事は食べないのに甘いものをベッドに持ち込んで

大量に食べ続けていたり。

そしていくら「生活のリズムを整えないと治らないよ」と言っても夜中でないと活動しない生活です。

うつ病の原因は 心のダメージだけではなく生活の仕方の影響もあります。

なので心だけではなく身体にもたくさんの異変を起こす「うつ病」は

ある程度防ぐことができる病気なのではないかと思うんですね。

逆にうつ病になる人は、やはり何かのバランスを無視した生活をしている人が多いと思います。

最近では鬱の人に足りない栄養素もわかっています。

一度ここまでの症状になってしまうと本当に大変で、

一緒にいる家族も移る病気というのもわかります。

 

 

うつ病になることろまでいかないとしてもホルモンが私たちの身体に

重要な役割をしてくれていることはよくわかると思います。

栄養のことに関心を持たず、ご飯の代わりにお菓子を食べることは

お腹は満たされていても身体に必要な栄養は足りていません。

つい楽しくて夜中遅くまで起きている癖をつけるとだんだんと

睡眠のリズムが乱れてきます。

それでも朝起きて仕事に行けば睡眠は不足した状態です。

それらの行為は少しずつ自分の身体を痛めつけて自分の意志で

生きるための回路を壊してしまうことにつながっています。

 

 

ホルモンのバランスを整えましょう

生活のリズムを整える

栄養バランスを考えた食事をする

添加物を減らす

適度な運動をする

お風呂にゆっくり入る

リラックスできる時間を持つ

これらはホルモンのバランスを整えるのに役立つ行動です。

できることから行動に移してみてください。

ちなみにうちの鬱の子は今家から出て暮らしています。

そのおかげで私の睡眠時間は劇的に増え

体重が増えて(私は増やしたかった)以前より健康的になりました。

 

春は本来体を休める時期なんだそうです。

自然界の中で生きる人間としては、それが自然な姿らしいです。

身体に異変をキャッチしたら 心や身体が何かのサインを出しています。

「頑張ればなんとかなる」と思いがちな人は

「何とかならん時もある」ことも知ってください。

私はピラティスに出会ってから 頑張り方っていろいろあることに気づきました。

昭和のスポコン世代の私がピラティスに出会わなければ

ずっと「根性で乗り切れ!」のままだったと思います。

この話は また今度、、、。